ファッション

数字を手放すと売上が伸びるというはなし・数字にしがみ付くと突き抜けない

結果は数字の物差しで評価される

販売の仕事は常に数字との戦いです。

アパレル・雑貨など販売の仕事は大学を卒業してからずっと続けています。大学生の時も百貨店で販売のアルバイトをしていました。20歳の時からやっていると考えると今年で18年目となります。

頑張ってやっています。毎日ディスプレイも変えて考えています。DMも打って顧客を呼んで…残念ながらこれだけでは評価されにくいのが販売職の世界です。

売るのが仕事なんだよね?と言われてしまえばそれまでなのです。

売上が取れないこと=販売していない

ということになってしまいます。

社会人1年目は売れなくて店で泣いたことが何度かあります。

ここでは全店のスタッフ全員の個人売りと順位が毎週ファックスで流れていました。

販売できないのは仕事をしていないのと同じこと、そんなことを言われたりもしました。

だから売れないことがとにかく悔しくて、もう本当に悔しかったです。

ですから日々数字が上がるにはどうすればいいかいつも考えていました。しかし、どうしたらいいのか分からずただただ焦っていました。

毎日個人予算を見たところでどうにもなりません。何客に何点、いくらのものを売ればいいのか。

それを計算しても現実は違いました。なかなかお客様が入ってこない厳しい売り場でもがいていました。

そうしてお客様の数をこなしていくことで少しずつ売り上げが取れるようになってきました。

接客はとにかく数をこなす。これだけです(この話はまた別で書く予定です)

 

数字の物差しは単純明快

経験を積み重ね、いろいろなところで働き店長の職に就くことになりました。

私が所属するブランドはメンズでした。偶然なのか自分以外は男性の店長さんばかりでした。

毎週会社で会議がありました。前年売上が取れていると左、取れていないと右に分けられていました。

今考えるとシビアですね。こんなの当たり前でしょうか?

どんなに雑務が早くミスなくこなせてもまず売上が取れてから。何か意見をしたいならまず売上を取ってから。

数字の結果が出ると評価につながりますが出ないと発言権すらないのです。

数字は一目でわかります。予算が取れたか否かで一刀両断です。

そんな中で働いてきて分かったことがありました。それは数字に執着しない方がと売上が伸びるということです。

更に予算を意識すると達成はでたとしても大きくは伸びません。

突き抜けたいなら数字は忘れて目の前のことにだけ集中すること。これだけです。

 

販売が苦手な店長さんのはなし

まず個人売りが取れる人が店長になることが比較的多い業界ですが、まれに個人では売るのが苦手だけどお店の雰囲気作りやスタッフのコミュニケーションがうまくお店の売上を伸ばすことができる人がいます。

経営がうまい人です。

しかし、ここには大きなリスクがあります。

売上が取れるのは一緒に働くスタッフが売上を取れる人(もしくは育ててこれから売上が取れるという伸びしろがある)という前提があるからです。

15年ほど販売の仕事をしていますがこのタイプの方を1人だけ知っています。

私が店長の時にお世話になった他店の店長さんです。

この店長さんは売上が取れるスタッフと組んで大きく売上を伸ばしました。

しかし、売上が取れるスタッフが移動した途端に大きく売上が落ちてしまいました。

あれだけ会社で持ち上げられていたのに数字が落ちた途端に「何で売れないの?」と問い詰められている姿を何度も見ました。

私はこの店長さんをとても信頼していました。きちっとしていてよく話を聞いてくれる。

書類関係もきれいにまとめ、店長になりたての私にも色々と教えてくれました。

ご本人もアパレルの仕事に対して情熱があり、尚且つ自分は売るのが下手だとよく分かっている方でした。

しかし最終的に辞めてしまったのです。辞めると言わざるを得ない状況に追い込まれていました。

自分で数字を取っていかないと最終的に自分の首を絞めてしまうことになるのか。頼りになるのは自分だけ、そう思いました。

そして私自身の心の支えでもあった方がいなくなってしまいとても残念でした。もっと教えてもらいたかった。

 

売上が取りたいなら売る人の真似をしろ

今まで一緒に働いてきた人たちの中で尊敬する上司が何人かいます。

売上が取れる店長やエリアマネージャーたちは決まって個人売上が取れる人ばかりでした。

それと共に人として魅力がありました。良くも悪くも個性が強い人もいましたが。

社会人1年目で悔しい日々を送っていましたが会社が倒産して新しい会社で働くことになりました。勢いのあるとにかく売れるメンズブランドでした。

尊敬する上司の多くはこの会社で出会っています。当時23歳、いい経験をしました。

最初に配属されたショップは全国1位の売上でした。ここで今でも続けている売り上げを上げる方法の多くを学びました。

同じショップにバンバン売る人がいるので手が空けばその人の近くに行ってお客様になんて話をしているのか、何を勧めているのかを聞いていました。売れたら何て言ったら売れたのか教えてもらいました。

 

私がやったこと

1、よく売れる人に教えてもらったことと同じことを言う、とにかく真似をすること。

2、目の前のお客様に集中して全力を出すこと。

3、このお客様がまたここで買い物をしたいと思ってリピートしてもらえる接客をすること。

 

これをひたすらやりました。

真似をすることで自分の接客スタイルができました。真似ていたはずがいつの間にか自分にものになっていたのです。

目の前のお客様をよく見ることで観察力が付きました。動きや見ている商品を把握することでこちらから質問することが上手になりました。

この3が一番重要です。これによって数字は意識から吹っ飛びます。

簡単に言うと3をやっていれば絶対に売上が伸びます。遅くても半年後には数字の結果が現れます。

だから数字を考えなくてもいいのです。

全国1位のお店で個人売り1位だった方は数字を全く気にしていませんでした。あー結構売っていたねぇ・・なんてよく言ってました。

数字は気にするな、客様に集中しろ!

これらを教えてくれたのは店長でした。

 

ケチだと売上はのびない?

これは余談ですが、売上が取れる人の大きな特徴はケチではなかったということです。少なくとも私が知っている限りでは。

とにかくお金の使い方が明快でバシッとしていました。

売上がよかった日に今日は飲みに行こう!と行って店長が全部おごってくれたことがありました。帰りの電車がなくなった時にタクシー代を出してくれました。ここぞという時にすぐお金が出せる人たちでした。

一緒に働くスタッフに対して投資しているとも言えるのかもしれません。

お店の売上は個人売りの集合体です。一人ひとりの売上の底上げで大きくなります。それと共に協力してやらないとあっという間に止まってしまいます。

当時働いていたブランドはスタッフの平均年齢は25歳くらい。営業や本社の人も20代が多く30代の人は少なかった。トップが40歳手前だったので全体的に若い部署ではありました。

この年齢でスタッフに対してお金を使うことができた上司がいたことは今思えば太っ腹だったなとおもいます。

今時はそんなことはやらないのでしょうか?時代は変わったのでしょうか?

私は上司の姿を見習いたいと思いました。だから今でも後輩のごはんはおごったり、差し入れを持って行ったりしていました。

収入が上がればお金を出す場面が増えるのは当たり前です。収入が少なくてピンチのときがあったとしても、自分の年齢が上なら多めにお金を出す。自分も年上の方におごってもらったりしているのですから。

この心構えは忘れたくないですね。

 

「お店が回っている」という言葉があります

例えばスタッフ1人に対しお客様2人を接客するよりも、スタッフ2人に対しお客様4人を接客する方がお客様に対して目が行き届きやすくなります。

スタッフ同士がお互いが動きを見ていれば手が空いた瞬間に声をかけたりもできます。

1人で2客を受けるよりも2人で4客の方がずっと楽なのです。そこにもう一人お客様がやってきたとしてもスタッフが2人いるとなんとか対応できます。

1人だとすぐに手いっぱいになることでも2人以上で助け合えば2人以上の力を発揮することができます。

混雑時にスタッフ数に対して客数が多くなる状態が続くことがあります。ピークがきたともいいます。

人が人を呼ぶ、お客様の購買意欲に勢いがつく流れです。人が買っている姿を見ると私も買おうかなっていう気になるんです。売上がぐっと伸びる瞬間はこの流れが継続するときです。

*スタッフ同士のコミュニケーション

*混雑時の上司の的確な指示

*個人の販売する力(これはお客様とのコミュニケーション力と言えます)

この3つは大切です。お店の雰囲気が売上を左右するといっても過言ではありません。

モノを売ることはお金をいただくことです。

個人としてもお金に振り回せれないことはもちろんですが、お金を使う・循環させることが上手な人のところに最終的にお金が入ってくるのだと思いました。

お金を循環させる人は数字や金額に執着しません。パッと出せる人は金勘定をしません(本当はしてますが表に出さないスマートさが執着のなさだと私は考えます)

 

お金が入ってくること=売り上げが上がる

そういうことです。

 

予算を追うと結局そこ止まりになる

最後に数字が突き抜けない。これは予算の数字を追うとそこ止まりになるということです。

異動して店長になったすぐの頃、全く売れない状態が続いていました。その時に今はダメでも来年の今月は2倍売ってやる!と目標を立てました。つまり来年は前年比200%売るということです。

そしてそのためには何ををやればいいのか。

答えは私がやったこと3つでした。

1、よく売れる人に教えてもらったことと同じことを言う、とにかく真似をすること。

2、目の前のお客様に集中して全力を出すこと。

3、このお客様がまたここで買い物をしたいと思ってリピートしてもらえる接客をすること。

 

この頃は店長になったばかりだったので知識不足でした。だから同じブランドの他店をよく見に行きました。そしていいところを最初は全部真似しました。

そして数字が伸びるようになってきたら今度はどこもやっていないことを見つけて実践しました。

また、私は他社のスタッフや営業さんと仲が良かったのでその方々に教えてもらいました。むしろ自社よりもコミュニケーションがありました。

結果として1年後は前年比160%の売上になりました。

この時はメンズアパレル全体でも前年割れ。売り場全体でも前年割れ、自社ブランド全体でも前年割れでした。

なのに自分の店舗では前年比160%だったのです。これは200%を目指した結果だと思っています。

予算を頭に入れてやっていたらこの数字にはならなかったはずです。当時、私は予算を一切見ていませんでした。

数字の計算などしていなかったのです。200%が目標でしたからね。

しかし周りからは何があったの?一体どうして売れてるのか?と聞かれました。

全体の数字を見れば160%という伸び率は驚異的だったからです。(この時に社内コンクールの達成率の全国1位の表彰されました)

200%を目指して数字を手放しても結果は160%でした。まだまだやれることは山ほどあると実感しました。ゴールを決めたらそこで終わりになってしまう。

数字にしがみ付くと突き抜けない、決めた数字に必死になると結局そこ止まりというのはこの経験でわかりました。

フリーランスでも自分で起業するにしても、この数字の考え方は同じなのではないかなと思っています。

お金=エネルギーだと私は考えています。

お金にケチって話を書きましたが、ケチって自分のエネルギーを使わないで出し惜しみしているってことになります。

エネルギーを使ってまた新しいエネルギーを入れる。お水と同じでエネルギーも循環しないと腐っていくように思うのです。

無駄遣いはよくありませんが思い切って使えるエネルギーをたくさん持って生きていきたいな。

そんなことを最近考えています。

 

 

 

 

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