ファッション

春のメンズファッションのコーディネート、人とファッションの組み合わせ

着飾る美しさと人の心の美しさ。

 

ファッションは着飾るだけではありません。

自然と人間の内面も現れます。美意識・感性・知識・生き方・・・

どんなによく見せようとしても本質は現れるのだなと思うことがありました。

質のいいものはお金を払えば買えます。有名ブランドのファションを着ることもできます。

上質なものは着る人の心をシャキッとさせます。

背伸びしたいという気持ちに応えてくれることもあるでしょう。

img_9129.jpg

 

(京都の猫、2015年12月9日四条烏丸で撮影)

 

しかし上質なものは誰でも着こなせるか?となるとやっぱり服に負けない人間のオーラが必要だと思うのです。

オーラは生き方だったり、その人の考え方や気持ちが反映します。

また、着ている服を好きでいる・信頼して着ているという自信の現れが「着こなす」ことでもあるのではないでしょうか?

 

相手にされなかったお客様の話

 

こんな話がありました。

某有名デザイナーズブランドでいつもセールで大量に購入するお客様がいました。

毎回セール期間の時だけ必ず来ます。長時間滞在して大量に買っていきます。(セール顧客と呼ばれていました)

しかし、残念ながらそのお客様はショップスタッフからあまり相手にされていませんでした。

「あのお客さん、毎回セールだけ来るんだよ。いくらたくさん購入しても相手にしたくないんだよね。」

そのショップスタッフが近くにいた私にぼそっと愚痴をこぼしました。

パリコレにも出している世界的にも有名デザイナーのブランドです。

大量生産もしていません。限定アイテムも多くコアなファンが数多くいます。

トレンドのデザインを作って売上をバンバン上げていこう!というブランドではありません。

ショップスタッフの方々は自身が働くブランドが大好きな人ばかり。本当にファッションが好きな人しかいませんでした。

旬の商品をファッションが好きな人に購入してもらいたい、そんな意図がしっかり出ているブランドなのです。

 

購入してくれるお客様を相手にしないのはどうして?

 

いやいや、ちょっと待って。

買わないならまだしもお金を落としてくれるお客様ですよ?

大量に購入してくれるお客様を大切にしないショップスタッフがおかしいのでは?

そう思う方もいらっしゃるはずです。

販売の仕事をしているので本来はそうあるべきだと私も思っています。

 

このデザイナーズブランドはプロパー(正規価格)で購入するお客様がターゲットになっています。

理由は簡単です。

1、また来てくれる可能性が高い

2、そもそもセールで売上を取ろうと思っていない

3、トレンドやファッションの感度が高いお客様を相手にしたい

4、自社ブランドが好きな方に購入してもらいたい

 

このコンセプトから外れた場合、少し対応が変わってくる可能性がありそうです。

 

 

販売の仕事は字のごとく売ることが仕事です。

 

セールでもプロパー(正規価格)でも同じように接客をする。これは基本だと思います。

どんなに商品がよくても置いているだけでは簡単には売れません。

店頭に立ってお客様に声をかけてサービスを提供する。そこから売上に繋げることが販売の仕事のひとつだからです。

しかしながら接客は人間同士のコミュニケーションです。

どんなお客様でも同じように対応する。

そう言った建前はありますが相手によって対応が変わることはもちろんあります。

どんな仕事でもやりやすくスムーズに運ぶ人と意思疎通ができずイライラしてしまう人がいます。

時間のかかり方も違いますし、購入したいものや金額も様々です。

ゆっくりしている方、早く決める方、しゃべりかけて欲しくないけどいつまでも滞在している方。

たくさん買えばいいお客様として大切にしてもらえるのかといえば、そんなこともないのです。

もちろん購入金額が高い方は上顧客様として対応します。

しかし好かれない上顧客様もいたりもします。やっぱり人柄や態度で差が出てしまうのです。

逆に年に数回しか来ないけどファッションが大好きでお店によく来る学生さん、購入金額は決して高くありませんがどのスタッフからも好かれていました。

ノベルティを内緒でおまけしてあげたり、手が空いているときにお話するのが楽しかったんですね。

お金を出せばなんでもサービスをしてもらえるという態度が反対の結果を生み出してしまうこともありました。

 

大量購入してお金を落としていくお客様はいいお客様なのでしょうか?

 

脱線してしまいましたが話を戻します。

このデザイナーズブランドは金額が高いと知られています。

セールとはいえそれなりの金額です。

セールしか買わないお客様は経済的に豊かな方なのです。

では、なぜセールの時しか購入しないのでしょうか?

できるだけ安く買って得したいという気持ちがあるからでしょう。

ファッションが好きなのではなく、高級ブランドを少しでも安く買いたいということが態度に見え隠れしています。

「しかも毎回来ているから本人は顧客気取りなんだよ・・・」

苦々しいスタッフの言葉に何とも残念な気持ちになりました。

「あれだけお金に余裕があるならプロパーで買えばいいのに。どんなに買ってもセールだけだからな~早く帰らないかな。」

ショップスタッフに相手をしてもらいたくてしょうがない。

そんなお客様の姿を眺めながら私にも早く帰って欲しいというショップの空気は読み取れました。

 

ブランドとお客様のマッチング

 

あんな買い方する人は相手にしたくない、

残念ながらそう言われてしまったのはこのデザイナーズブランドのターゲットにセール顧客が入っていなかったからです。

上記にも書きましたが、

このデザイナーズブランドはプロパー(正規価格)で購入するお客様がターゲットになっています。

ここから外れてしまっているのです。

しかも残念なことにセールしか買わないお客様はどういうわけかそのブランドの服が似合っていません。

ブランドを着ていることで高いもの着てると思われたいって感じが出てしまっています。

悲しいことですが服への愛はあまり感じられません。

よそのブランドで働いていた私自身がそう感じたわけですから、そこで働くスタッフはそれ以上に思うところがあったのでしょう。

 

人とファッションのマッチング、とても大切です。

 

セールしか買わないお客様が似合っていない理由はおそらく着こなせていないからなのでしょう。

服に負けてしまっているので似合っていないのです。

ファッションが好きで感度が高い人に着てもらいたいというコンセプトとお客様の意思が合っていないのです。

しかも、たくさん購入しているのに相手にされていない。つまりいいサービスが受けられないのです。

とても残念なことです。

 

これは一つの事例ですが、せっかくいいものを欲しいと思ったときにできれば気持ちよく自分に似合うものを見つけたいですよね。

その時にショップスタッフとのコミュニケーションがしっかり取れるとプラスになることは多いです。

お客様がどんなに商品情報を持っていても、実際に店頭に立って商品を取り扱っている人には到底かないません。

(しっかり情報提供してくれるショップスタッフを見つけることが大切ですがそれはまた別で詳しく書きます)

通販で簡単に購入することもできますが、店頭に足を運ぶなら情報や試着することで分かる商品の良し悪しを体感してみるといいのではないでしょうか。

 

 

春のコーディネートがそろそろ気になる季節です。

 

秋冬のセール品がそろそろ終わり、新作がしっかり並びます。

メンズファッションはシャツの種類が豊富です。

この時期だとボトムスのバリエーションがあります。まず1本好きなデザインのものを購入するとその先に欲しいアイテムが見えてきます。

ディスプレイを見るだけでも楽しいときです。色々と見て触ってファッションを楽しんでくださいね。

服への愛、いつもありがとうという気持ちは着る人間を輝かせてくれますよ!

 

 

ビジネスマンに向けた服装のアドバイス、お買い物同行サービス、パーソナルスタイリストをおこなっております。

詳細など、ご不明な点はお問い合わせにて承っておりますので、お気軽に!

関連記事

  1. ファッション

    掃除をして運気をアップ、洋服のお手入れで仕事運をアップ

    疲れてモヤモヤしている時ってありませんか?。帰ってきてすぐ玄関…

  2. ファッション

    アイコンは自分の分身、だからこそオリジナルを作りたい!イラスト似顔絵を作ってもらいました

    自分の顔はどんな顔?私はお買い物同行サービス、パーソナルスタイリス…

  3. ファッション

    ファッションの美しさとは。雑誌フィガロを読んで見えた美しさの基準。

    洋服に興味を持ち始めたのはいつの頃からでしょうか?私は4歳くら…

  4. ファッション

    断捨離をしない。ものが少ない生活をするには覚悟を持って手に入れる。

    断捨離をしないシンプルライフ。洋服の整理の方法をお伝えします。洋服の片…

  5. ファッション

    どうしたら売上を伸ばすことができるの?答えは簡単、嘘なんてつかないことです

    どうしたら売上げが伸びますか?こういった質問をよくされます。どうや…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


PAGE TOP